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イズミ、第1四半期決算はランサムウェア感染被害で大幅減益

消費税増税の影響から通期業績予想を下方修正したイズミ。今後いかに成長を図るのか。
消費税増税の影響から通期業績予想を下方修正したイズミ。今後いかに成長を図るのか――

 イズミ(広島県)が8月28日に発表した2025年2月期第1四半期決算(連結2024年3月1日~5月31日)は、営業収益が前年同期比4.8%減の1,087億円、営業利益が28.7%減の58億円、経常利益が27.2%減の60億円と、大きく落ち込んだ。

 主力の小売事業の営業収益は5.0%減の1,044億円、営業利益は33.1%減の44億円。2月15日に発生したランサムウェア感染被害の影響で、商品供給においては発注システムに支障をきたし、一部商品の提供が困難になる不具合が発生。販促・サービスでは、各店舗の折込チラシや、「ゆめアプリ」のアプリクーポン、ECサイト「ゆめオンライン」、ネットスーパー「ゆめデリバリー」などのサービスが一時休止。システム復旧に伴い、5月以降は、感染被害で減少した客数の回復を図るため、全力を傾注した。

 第1四半期においては、2店舗を新規に出店し、既存店については2店舗で大型リニューアルを実施。中型GMS店舗への大型テナント導入によって集客力向上を図った。コスト面では、ランサムウェア感染被害を契機に、「創造的復興」をテーマに、全社的に業務プロセスを見直し、より高い生産性を追求する体制の整備を進めたほか、電力使用量の削減を図りつつ、新規出店や既存店リニューアル、M&Aへの成長投資も積極的に推進した。

 2024 年6月 27 日公表の2024 年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)において、未公表となっていたし2025年2月期の連結業績については、今回改めて公表し、営業収益で11.9%増の5,273億円、営業利益で15.7%減の265億円、経常利益で18.6%減の263億円を見込んでいる。