ヤマトホールディングス(HD)が導入した貨物専用機の初便が11日、成田―那覇線で就航した。日本航空グループの格安航空会社スプリング・ジャパン(千葉県成田市)が運航する。ヤマトはこれまで長距離の輸送を担ってきたトラック、鉄道、フェリーなどに加え、「クロネコマーク」の貨物機を活用。トラック運転手の残業規制強化に伴う「2024年問題」で、輸送力の減少が懸念される事態に対応する。
貨物機はエアバスA321型旅客機を改修した。積載量は最大28トンで、10トントラック5~6台分に相当する。ヤマトはリース契約で計3機導入する計画で、当初は成田―那覇線のほか、成田―新千歳線など4路線で1日9便運航。最終的に1日21便まで増やす。
成田空港で11日開いた就航記念セレモニーで、ヤマトの長尾裕社長は「24年問題がスタートしたタイミングで、いかに持続可能な物流を提供するか(という課題への対策として)、新しい輸送手段が加わった」と強調した。