2月企業物価、0.6%上昇=14カ月ぶり伸び率拡大―日銀
日銀が12日発表した2月の国内企業物価指数(速報値、2020年平均=100)は120.3となり、前年同月比0.6%上昇した。プラスは36カ月連続で、伸び率は14カ月ぶりに拡大。昨年2月は電力価格高騰を受けた政府の支援策が始まって物価上昇率が抑制されたため、その反動が出た格好となった。
企業物価指数は、企業間で取引されるモノの価格を示す。原材料費やエネルギー価格高騰を受けた物価上昇は一巡しており、昨年12月と今年1月は上昇率が0.2%まで縮小していた。2月は特殊要因で拡大したものの、日銀は「(物価上昇一巡の)流れはあまり変わっていない」とみている。
調査対象515品目のうち、400品目が上昇し、94品目が下落した。
分野別では、飲食料品が原材料や包装資材などのコスト増に伴い4.0%、石油・石炭製品は7.0%、物流費の上昇で輸送用機器は2.2%それぞれ上昇した。一方、電力・都市ガス・水道は燃料費の下落で21.9%下落した。
企業が海外から輸入するモノの価格を示す輸入物価指数は、円ベースで前年同月比0.2%上昇。円安の影響を受け、11カ月ぶりにプラスとなった。