【ニューヨーク時事】米百貨店大手メーシーズが27日発表した2023年11月~24年1月期(23年度第4四半期)決算は、純損益が7100万ドル(約107億円)の赤字に転落した。150店舗の閉鎖計画に伴い計約10億ドルの減損損失を計上したことが響いた。年末商戦が振るわず総収入は2.4%減と落ち込んだ。
米メディアによると、店舗売上高は市場予想を下回ったものの、調整後の1株当たり利益は上回った。
同社は全米でメーシーズブランドの百貨店を約500店舗運営。今後3年間で3割に相当する店舗を削減する一方、傘下の高級百貨店「ブルーミングデールズ」や、化粧品などを販売する「ブルーマーキュリー」の出店を加速させ、収益力を強化する方針だ。
年末商戦では、衣類や靴などの売れ行きが伸び悩んだため、既存店売上高は5.4%減と苦戦した。
24年通期見通しは、売上高が222億~229億ドル、1株当たり利益を2.45~2.85ドルに設定した。
米投資会社アークハウス・マネジメントなどが昨年12月に提示した買収案を巡っては、メーシーズ側が拒否した。ただ、アークハウスは9人のメーシーズ取締役候補を指名するなど、敵対的買収の様相を呈している。
◇メーシーズ(M)決算の概要
23年11月~24年1月 前年同期
売上高 8,375 8,583
純損益 ▲71 508
1株利益 2.45 1.88
(注)売上高と純損益の単位は100万ドル、▲は赤字。1株利益は調整後、ドル