【ニューヨーク時事】全米小売業協会(NRF)は2日、米経済のけん引役である個人消費の動向でカギを握る年末商戦について、2023年も販売は過去最高を更新するものの、伸び率は鈍化するとの見通しを示した。感謝祭明けから本格化する年末商戦期間を含む11~12月の小売売上高は、過去最高だった前年実績と比べ3~4%の伸びにとどまる見込み。
NRFによれば、11~12月の小売売上高(自動車、ガソリン、外食を除く)は9573億~9666億ドル(約144兆~145兆円)規模に達する見通し。ただ、インフレが逆風となる中、前年同期比の伸び率は21年の12.7%、22年の5.4%をそれぞれ下回りそうだ。
売上高全体のうち、ネット通販を含む無店舗販売は7~9%増の2737億~2788億ドル。NRFのシェイ会長は「過去3年はコロナ禍で、巨額の景気刺激策が小売売上高の異例の伸びにつながった。今年は鈍化するものの、10~19年の平均である3.6%に沿った水準だ」と指摘した。