米アマゾン、制裁金回避=データ不当利用巡り―EUが調査終結
【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州委員会は20日、他社のデータを不当に利用し、EU競争法(独占禁止法)に違反したとして、米インターネット通販大手アマゾン・ドット・コムを調査していた問題で、同社の改善案を受け入れ、調査を終結すると発表した。アマゾンは巨額の制裁金を回避した。
欧州委は2019年、アマゾンが通販サイトを運営する立場を利用して、商品を出品する小売業者の非公開データを自社の販売戦略に活用しているなどの疑いで調査を開始した。20年11月には独禁法違反だとする予備的見解を示していた。
ベステアー上級副委員長(競争政策担当)は記者会見で、アマゾンが他社の販売や収益などに関するデータを自社の事業に使用しないことを約束したと説明。「われわれの義務は、どうすれば競争を復活させられるかを考えることだ」と述べ、制裁金は科さない方針を示した。