【米ウォルマート】紳士服SPAのボノボスを買収、3億1000万ドルで

2017/06/20 15:00
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 米ウォルマート・ストアーズは6月16日、紳士服SPA(製造小売り)のボノボス(Bonobos)を買収すると発表した。買収額は3億1000万ドル(約341億円、1ドル=110円)。

 

 ボノボスは2007年、インターネットでオリジナル商品の販売を開始、11年からはリアル店舗の出店も始めており、現在、35店舗を展開する。また、百貨店のノードストロームに商品を供給しており、ノードストロームの全118店舗とEコマースサイト「ノードストローム・ドット・コム」でボノボスの商品が販売されている。

 

 ウォルマートは16年9月、総合Eコマースのジェット・ドット・コム(Jet.com)を約33億ドルで買収、17年2月にはアウトドア衣料・用品のムースジョー(Moosejaw)、さらに3月には婦人服のモドクロス(ModCloth)とEコマース企業を立て続けに買収している。

 

 現在、ジェット・ドット・コムの創業CEO(最高経営責任者)のマーク・ローリー氏がウォルマート米国Eコマース事業CEOを兼務しており、ボノボスの創業CEOであるアンディー・ダン氏はローリー氏の部下として引き続きボノボスの経営を指揮する。

 

 ボノボスは、モドクロスなどと同様に今後も独立したサイトとして運営を続ける。ジェットのサイトではボノボスの商品を取り扱う予定だが、ウォルマートの店舗やEコマースサイト「ウォルマート・ドット・コム」では当面、ボノボスの商品を販売する予定はない。

 

 ウォルマートの米国Eコマース事業は、17年2?4月期の売上高が前年同期比63%増となるなど好調だが、増収のほとんどはウォルマート・ドット・コムが稼ぎ出した。ボノボスの商品はチノパンが98ドル、スーツが550ドルなどウォルマートより価格が高い。このため、買収による相乗効果を疑問視する声もある。

 

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