イズミヤがH2Oリテイリングと経営統合、百貨店グループ傘下に
イズミヤ(大阪市)は1月31日、大手百貨店「阪急阪神百貨店」などを傘下に持つエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングと経営統合すると発表した。
今期の連結売上高予想はH2Oが5700億円、イズミヤが3500億円で、関西を地盤に1兆円近い売上げ規模を持つ総合流通グループが誕生することになる。
H2Oは子会社の阪食を通じて食品スーパー事業を展開、阪神地域を中心に高級スーパー「阪急オアシス」約70店舗を運営する。H2Oとイズミヤは物流機能の統合や総菜、生鮮加工センターの共同活用などを通じて、競争力の強化を図る。
また、H2Oリテイリングは約400万人、イズミヤには約300万人のカード会員がおり、販促やマーケティングなどの面でも相乗効果が発揮できると期待する。
大手百貨店ではJ.フロントリテイリングが昨年4月、子会社のピーコックストア(現イオンマーケット)をイオンに売却して食品スーパー事業を切り離したが、H2Oは逆にイズミヤをグループに取り込むことで食品スーパー事業の強化に乗り出す。
イズミヤはユニーグループ・ホールディングス(愛知県)、フジ(愛媛県)との3社で共同のプライベートブランド「スタイルワン」を展開、昨年はファミリーマートと共同で食品スーパーとコンビニエンスストアを融合した新型店を出店するなど競争力強化に向けた取り組みを続けているが、業績は長期低迷しており、H2Oとの経営統合で再浮上を図る。
両社は株式交換方式で6月1日に経営統合する。イズミヤは5月28日付で上場廃止となる予定。