4月企業物価、10%上昇=資源高で最大の伸び―日銀

時事通信
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日本銀行
日銀が16日発表した4月の企業物価指数(速報値、2015年平均=100)は113.5となり、前年同月比10.0%上昇した。i-stock/Manakin)

 日銀が16日発表した4月の国内企業物価指数(速報値、2015年平均=100)は113.5となり、前年同月比10.0%上昇した。プラスは14カ月連続。資源価格の高騰などを背景に、上昇率は比較可能な1981年以降で初めて2桁に達した。同指数は60年に統計が開始されて以来の過去最高を更新した。

 ロシアのウクライナ侵攻で原油相場は高止まりが続いており、非鉄金属、穀物などの国際商品市況も高騰。為替の円安傾向もあり、国内の物価上昇圧力は当面和らぎそうにない。日銀は商品市況高騰の国内物価への影響について、「まだ完全には出ていない」との見方を示した。

 4月の輸入物価を円ベースで見た指数は、前年同月比44.6%増。最近の急激な円安も影響した。東京外国為替市場では円相場が一時1ドル=131円台となり、3月から5月初めにかけてのわずか2カ月間で円はドルに対して16円も下落。日銀は「じわじわと影響が出ている」と指摘した。

 企業物価指数は、企業間で取引されるモノの価格を示す。分野別では石油・石炭製品が30.9%、鉄鋼が29.9%、非鉄金属が25.0%と大幅に上昇した。飲食料品は3.7%上昇。ロシアやウクライナが主要産地となっている飼料などの高騰が響いた。

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