3月の企業物価、39年ぶり高水準=9.5%上昇、原油高などで―日銀
日銀が12日発表した3月の国内企業物価指数(速報値、2015年平均=100)は112.0と、前年同月比9.5%上昇した。原油高などが影響した。過去最大となった2月(9.7%上昇=改定値)に匹敵する大幅な伸び。指数も1982年12月以来、39年3カ月ぶりの高水準だった。
ロシアのウクライナ侵攻などを背景に、原油や原材料・穀物などの国際市況が高騰。幅広い分野の企業物価を押し上げた。日銀は「飲食料品などでは今後も時間差を伴って影響が波及する」とみている。
21年度の指数は107.5と前年度比7.3%上昇し、比較可能な81年度以降で最大の伸びとなった。
企業物価指数は、企業間で取引されるモノの価格を示す。3月に前年比プラスとなった品目数は全体の70.7%(2月は66.0%)に及んだ。
3月の分野別では、石油・石炭製品が27.5%、電力・都市ガス・水道が30.3%、鉄鋼が27.9%の大幅な上昇。品目数が多い飲食料品は、原材料高などで3.8%上昇と11年9月以来の大きな伸びだった。