ついに「b8ta」が日本に上陸! モノ・情報・体験を届ける「キュレーションメディア型店舗」への期待と課題

伴 大二郎 (株式会社ヤプリ エグゼクティブ・スペシャリスト/株式会社顧客時間 プロジェクトマネージャー/db-lab代表)
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コモディティ化の進む日本のリテールにとって挑戦すべき新業態だ

b8ta.jp
ベータは今夏ついに日本に上陸する。国内でも同様の業態開発は進むか注目だ(画像は日本法人のHPより)

 筆者は、キュレーションメディア型店舗は日本の市場にもマッチすると考えます。こういった新しいモノや情報との出会いは、「ショッピング」に本来あるべき楽しみ方だからです。D2Cブランドが活躍できる土壌がまだまだ少ない日本の現状を見ても、こうした環境を整備することは、商売の本質に適っていると言えるでしょう。

 ただし、「キュレーションメディア型店舗」というコンセプトだけを掲げて、商品をやみくもに集めるようではセレクトショップと何ら変わりません。重要なのは、場所・モノ・ヒトを介して「顧客体験」を提供することです。これがないことには、各ブランドの商品力を生かしきれずに店自体がコモディティ化し、結果、消費者が求めるものとかけ離れて終わるでしょう。

 このあたりの“仕組み化”は、小売側の腕の見せどころです。雑誌によって扱う製品や読者層が異なるのと同じように、「だから、わたしはこれを買うのだ」と消費者が強い購買動機を持てるように、店をつくりこむことが大きなカギを握るはずです。

 

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記事執筆者

伴 大二郎 / 株式会社ヤプリ エグゼクティブ・スペシャリスト/株式会社顧客時間 プロジェクトマネージャー/db-lab代表
小売業界においてCRMの重要性に着目。一貫してデータ活用の戦略立案やサービス開発に従事した後、2011年にオプト入社。マーケティングコンサルタントを経て、 15年よりマーケティング事業部部長として事業拡大に向けた組織作りに着手。マーケティングマネジメント部やOMO関連部門等々を立ち上げ統括しながら組織を拡大。海外のイベントや企業訪問など、小売、リテールの情報を収集し社内外への発信活動を行う。21年にdb-labを設立し株式会社顧客時間にプロジェクトマネージャーとして参画。同年6月より、株式会社ヤプリのエグゼクティブスペシャリストに就任。

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