ついに「b8ta」が日本に上陸! モノ・情報・体験を届ける「キュレーションメディア型店舗」への期待と課題
コモディティ化の進む日本のリテールにとって挑戦すべき新業態だ
筆者は、キュレーションメディア型店舗は日本の市場にもマッチすると考えます。こういった新しいモノや情報との出会いは、「ショッピング」に本来あるべき楽しみ方だからです。D2Cブランドが活躍できる土壌がまだまだ少ない日本の現状を見ても、こうした環境を整備することは、商売の本質に適っていると言えるでしょう。
ただし、「キュレーションメディア型店舗」というコンセプトだけを掲げて、商品をやみくもに集めるようではセレクトショップと何ら変わりません。重要なのは、場所・モノ・ヒトを介して「顧客体験」を提供することです。これがないことには、各ブランドの商品力を生かしきれずに店自体がコモディティ化し、結果、消費者が求めるものとかけ離れて終わるでしょう。
このあたりの“仕組み化”は、小売側の腕の見せどころです。雑誌によって扱う製品や読者層が異なるのと同じように、「だから、わたしはこれを買うのだ」と消費者が強い購買動機を持てるように、店をつくりこむことが大きなカギを握るはずです。