連載 スーパーマーケットの2020 #5 アークス

森田 俊一
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アークス(北海道)グループは、北海道・東北で事業展開するスーパーマーケット9社などを擁する一大食品流通グループである。2000年初頭に道内の食品スーパーと手を結び、北海道におけるシェアを高めてきた同社。11年には青森県地盤のユニバースもグループ入りし、本州進出を果たしている。積極的なM&A(合併・買収)により、本州での地盤固めに乗り出したアークスの「南下政策」に注目が集まっている

食品スーパー アークスの外観

「八ヶ岳連峰経営」を標榜

 「『食品スーパーはプレイヤーが多すぎる』という、イオン岡田元也会長の発言が、アークスの拡大に火をつけたのは確かだろう」

 アークスが津軽海峡を渡り、本州へと進出した経緯について、ある食品スーパーの幹部はそのように話す。

 2000年初頭のラルズ(北海道)と福原(同)の経営統合で発足したアークスは、北海道のローカルスーパーを相次いで傘下に収め、道内のスーパー再編を主導してきた。現在、道内の食品スーパーのシェアは、アークスグループが約25%、イオン(千葉県)グループが22%、コープさっぽろ(北海道)が約22%という構成となっている。再編に次ぐ再編で、アークスは道内の食品スーパーのトップグループの位置に登り詰めたといっていい。

 アークスの横山清社長がかねて標榜するのが、グループ企業の自主性を重んじる「八ヶ岳連峰経営」だ。「富士山型は見栄えはいい。だが、八ヶ岳連峰のように同じ高さの山々が連なる連合の方がグループとしても強い」(横山社長)とし、全国的に食品スーパーの再編を進めるイオンとの違いを明確にする。

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