しまむら、21年2月期の営業利益は1.8%増、4年ぶりの増益を予想
カジュアル衣料専門店のしまむらは6月29日、2021年2月期の業績予想を発表した。売上高は前期比0.5%減の5192億円と微減を見込むが、営業利益は1.8%増の234億円、純利益は13.3%増の148億円といずれも4年ぶりの増益となる見通しだ。
同社は新型コロナウイルス感染拡大の影響が見通せないことから、3月30日の前期決算発表時点では今期の業績予想を未定としていた。今期の業績予想は、新型コロナがこのまま収束に向かい、6月以降の売上高が前年を上回ることを前提としている。
6月のしまむら事業の売上高は既存店ベースで前年同月比27.0%増となるなど、各事業とも堅調に推移している。ベビー・子供衣料・用品のバースデイ事業や生活雑貨のシャンブル事業は、巣ごもり需要の拡大が追い風となって3〜5月期も前年実績に近い売上高を上げており、通期では増収を見込む。
主力のしまむら事業では、巣ごもり需要に対応した室内着やスポーツウエアなどの品揃えを拡大する。また、EC(インターネット通販)も強化する。現在は、スマートフォンアプリ「しまコレ」を使い、ネットで商品を注文して店舗で受け取るサービスを展開しているが、今年秋にはECサイトを立ち上げる。
ECサイト立ち上げに伴って、しまコレはサービスを終了するが、ECサイトでは手数料無料の店舗受け取りと、送料有料の宅配の両方に対応する。EC売上高は今期で約20億円、来期には25億円に増やす計画。来期以降は若者向けカジュアル衣料のアベイルやバースデイの商品もECサイトで取り扱う。
今期の出店については、当初計画の41店舗を20店舗に減らす。閉鎖は国内で23店舗と前期より6店舗増やす。
なお、同時に発表した20年3〜5月期の連結業績は、新型コロナの影響で店舗の臨時休業や営業時間短縮が増えたことから、売上高が前年同期比19.9%減の1069億円、営業損益は12億円の赤字(前年同期は55億円の黒字)、純損益は12億円の赤字(同37億円の黒字)だった。