おいしい魚を食べる感動体験を!イオンが進める魚食拡大の取り組みとは

関川 耕平(ダイヤモンド・チェーンストア 編集者)
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イオンリテール(千葉県/井出武美社長)は、11月1日~4日の4日間、「イオン」「イオンスタイル」の合計380店舗で「プライドフィッシュ フェア」を開催した。同イベントでは、全国漁業協同組合連合会(東京都/阿部誠二代表理事:以下、JF全漁連)と協働し、JF全漁連の各県グループが選定した旬の魚 「プライドフィッシュ」、未利用魚を活用した新商品などを販売する。

左からイオンリテール水産商品部部長松本金蔵氏、JF全漁連専務内田珠一氏、水産庁加工流通課課長中平英典氏

おいしい魚を食べる感動体験を訴求

 若年層の魚離れなどにより、1人当たりの魚介類消費量は2001年の40.2kgをピークに年々減少傾向にある。24611日に公開された水産白書によると、21年度の魚介類消費量は22kgで、統計が始まった1960年度以降で過去最低となった。

 農林水産省が201912月~20年1月に実施した「食料・農業及び水産業に関する意識・意向調査」では、「健康に配慮したから」を魚介類の購入理由に挙げられている。しかし、栄養面、健康面から魚を食べたいという意向はある一方で、実消費につながっていない。

 魚介類の消費が落ち込む中、水産庁では、12年から簡単に調理できる水産加工品「ファストフィッシュ」の認定を開始した。同年、JF全漁連は、「ファストフィッシュ」と表裏一体の取り組みとして、おいしい魚を食べることによる感動体験を推進する「プライドフィッシュ」プロジェクトを開始した。

 「プライドフィッシュ」は各都道府県の漁業協同組合連合会で選定され、 1県当たり最大16魚種まで選定することができる。24年10月31日時点では、全国で295魚種の「プライドフィッシュ」を選定し、HPで公開している。

 選定条件は、「本当においしい漁師自慢の魚であること」「地元で水揚げされたものであること」「旬を明確にした魚であること」「各会員が独自に設ける、サイズ、水揚げ海域に関する基準などをクリアしている魚であること」などがある。

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