出店拡大するキリン堂の生鮮フルライン店舗、最新店の成果とは
近畿地方を中心にドラッグストア(DgS)と調剤薬局を約400店舗展開するキリン堂(大阪府/寺西豊彦社長)が、生鮮強化型のフード&ドラッグフォーマットの出店を加速している。2024年4月には、大阪府茨木市の既存店を改装して同フォーマット5号店となる「沢良宜(さわらぎ)店」をオープン。生鮮をフルラインで扱い、リニューアル直後から順調に売上を伸ばしている。※文中の価格はすべて税別
売上トップクラス店をフード&ドラッグに改装
沢良宜(さわらぎ)店は茨木市南部、大阪モノレール本線「沢良宜」駅から直線距離で北東へ500mほど離れた場所に位置する。周辺は戸建てやマンションが建ち並ぶ住宅街で、ファミリー層の比率が高いエリアだ。
同店は1997年に開業。人口密度に対して競争が比較的緩やかなエリアだったこともあり、改装前から売上はキリン堂全店の中でもトップクラスの規模を誇っていた。そんな繁盛店を今回、生鮮をフルラインで扱うフード&ドラッグ店舗としてリニューアルオープンしたかたちだ。
キリン堂は19年から、一部の既存店でコンセッショナリー(コンセ)を導入し青果・精肉の販売を開始、今では約100店舗で生鮮の導入を完了している。さらに22年からは、より広い売場スペースと品揃えで生鮮を展開する「Food&Drug」フォーマットの出店をスタート。いずれも既存店を改装するかたちで、1号店の「大淀新野店」(奈良県大淀町:22年12月)を皮切りに、「羽束師(はづかし)店」(京都府京都市:23年9月)、「神戸桜が丘店」(兵庫県神戸市:23年11月)、「交野(かたの)店」(大阪府交野市:24年3月)と出店を徐々に拡大。沢良宜店は同フォーマットの5号店となる。
前述のとおり、沢良宜店は生鮮フルライン型の店舗であり、生鮮3品と総菜・インストアベーカリーを展開する。生鮮3品はコンセによる運営、総菜とインストアベーカリーは直営となっている。このうち鮮魚は交野店に続く2店舗目の導入で、沢良宜店は初めて店内に加工場を設け、塩干など一部の商品を除きすべてがインストア商品となっているのが大きな特徴だ。
店内加工の刺身・寿司で集客
売場は
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