米ギャップ、オールドネイビー事業を分離せず、ギャップ事業CEOは退任
米カジュアル衣料専門店大手のギャップは1月16日、オールドネイビー事業の分離独立の検討をやめると発表した。主力のオールドネイビー事業の分離は、前最高経営責任者(CEO)のアート・ペック氏のもとで検討されていた。ペック氏は2019年11月に退任し、会長のロバート・フィッシャー氏が暫定CEOを務めているが、オールドネイビー事業の分離はギャップの企業価値向上に寄与しないと判断した。
同社はギャップ事業の社長兼CEOであるニール・フィスケ氏が退任することも明らかにした。後任については明らかにしていないが、当面はバナナリパブリック事業の社長兼CEOのマーク・ブレイトバード氏がギャップを含む全ブランドを統括する。
また同社は、20年1月期の売上高と既存店売上高、および純利益が従来予想を若干上回りそうだと発表した。同社は19年11月に1株当たり純利益の見通しを、従来予想の2.05〜2.15ドルから1.70〜1.75ドルに引き下げていた。
同社の19年2月〜10月期の業績は、売上高が前年同期比2.1%減の117億900万ドル、純利益が26.4%減の5億3500万ドルだった。主要ブランドの8〜10月期の既存店売上高は、オールドネイビーが4%減(前年同期は4%増)、ギャップが7%減(同7%減)、バナナリパブリックが3%減(同2%増)といずれも苦戦した。