9月企業物価、2.0%上昇=価格転嫁は一服、伸び率鈍化―日銀

時事通信社
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日本銀行
(i-stock/Manakin)

 日銀が12日発表した9月の国内企業物価指数(速報値、2020年平均=100)は119.3となり、前年同月比2.0%上昇した。31カ月連続のプラス。ただ、伸び率は9カ月連続で縮小し、21年3月(1.0%)以来の水準となった。原材料高などを受けた価格転嫁の動きが一服し、伸び率は鈍化傾向を示している。

 企業物価指数は、企業間で取引されるモノの価格を示す。調査対象515品目のうち、上昇品目数は424品目で、下落は84品目。日銀は価格転嫁について「ひと頃に比べると緩やかな動きにとどまっている」(調査統計局)とみている。 

 分野別では、原材料高などにより飲食料品が5.4%、パルプ・紙・同製品が13.7%それぞれ上昇。窯業・土石製品も輸送用燃料費や人件費の高騰を受けて14.5%のプラスだった。石油・石炭製品は3.2%上昇したものの、ガソリン補助金の増額で8月の7.4%からプラス幅を縮めた。

 一方、政府による電気・ガス料金の負担軽減策などを受け、電力・都市ガス・水道は18.0%下落した。

 企業が海外から輸入するモノの価格を示す輸入物価指数は円ベースで14.0%低下し、6カ月連続のマイナスだった。

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