まだまだ続くレトロブーム! 2023年もメーカー各社から復刻商品が続々!

2023/08/07 05:57
崔 順踊(リテールライター)
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2021年頃より、Z世代を中心に「昭和レトロ」という言葉と共に、ノスタルジックな順喫茶で飲むクリームソーダや、昭和の商店街を再現したエリアを新設した「西武ゆうえんち」などが人気を集めている。こうしたレトロブームは昭和だけに限らずルーズソックスなどで社会現象となった「平成ギャル」や、小型ポラロイドの「チェキ」、インスタントカメラの「写ルンです」など30代以上の世代にとっては「あの頃の懐かしさ」が詰まった商品や対象が新しい解釈や感覚で再注目されている。
そうした中食品を中心としたメーカー各社も、懐かしの商品、パッケージ、ロゴやキャラクターなどを使ったナショナルブランドの復刻商品を発売している。本稿では、昨今の復刻ブームを背景に新発売されている各種商品と企業動向について概観する。

gyro/iStock

食べ方やパッケージの復刻で、レトロで新しい楽しみ方を提供

 江崎グリコは、1970年代に親しまれたポッキーの楽しみ方である「ポッキー・オン・ザ・ロック」を令和風にアレンジ。氷を入れたグラスにポッキーを入れたり、マドラー代わりにし、楽しんでいた食べ方を「お好みのポッキーをお好みのソフトドリンクに入れ、アイスやフルーツなどをトッピングする」という見た目も映える楽しみ方を提案している。公式HPおよびパッケージ裏面にレシピを公開している。

 ロッテでは、2022年に復刻発売した「クイッククエンチ-Cガム」「コーヒーガム」に続き、2023年4月より「スペアミントガム」(1954年~1997年頃まで販売)と「マンゴスチンガム」(1995年~2000年頃まで販売)を復刻。「アセロラガム」「梅ガム」「ブルーベリーがム」「スウィーティーガム」などをセットした「復刻ガムセット」も販売している。これらは板ガム1枚1枚の包装を復刻当時のものから進化させ、正方形に切り取ることで「おりがみ」として遊べるようになっている。同商品をコンビニエンスストアで販売しており、懐かしの味を再販売することで売上の拡大を図りたいというねらいが透ける。

 明治では「期間限定 復刻デザイン」パッケージとして、2022年4月より「明治ミルクチョコレート」や「アポロ」など現在も人気のロングセラー商品のパッケージをレトロ可愛いく、懐かしい復刻版デザインにし、期間限定で発売。そのほかにも「きのこの山」「たけのこの里」「プッカ」「フラン」など90年代に発売され人気を博した同社の代表的なお菓子を次々と初代パッケージで復刻している。

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