金賞受賞弁当から見えてくる、食品スーパー総菜のヒットトレンド!
4月17日から19日、第22回惣菜デリカ・弁当・中食・外食・給食・配食業務用専門展「ファベックス 2019」が開催された。このファベックス2019会場内では「惣菜・べんとうグランプリ2019」の各賞の表彰および受賞商品の展示・販売が行われた。ここからは、総菜の新たなトレンドを見ることができる。
食品スーパーの金賞受賞はこれだ!
2019年3月7日、全国の実売商品を対象に、中食市場の活性化を目的として開催された「惣菜・べんとうグランプリ2019」(日本食糧新聞社主催)の最終選考が行われた。応募総数1202品(自薦他薦含む)の中から、「わが社自慢の総菜」「調理パン」「冷凍・チルド」「健康・ヘルシー」「祭事・イベント」「地方食材・調理法」「駅弁・空弁」「プレミア」の8部門において、実用性、生産性、経済性、オシャレ、容器適正、ユニークの視点から審査され、金賞18品、優秀賞45品が選出された。各賞の表彰は、第22回「ファベックス2019」の場で行われ、会場内では受賞商品が展示・販売されていた。
食品スーパー関連企業では、「わが社自慢の総菜」部門ではウオロクホールディングス(新潟県)の「ぎっしり詰まった旨だれかき飯重」(538円(税込。以下同)/約329g)と、さとう(京都府)の「まごころ弁当」(537円/523g)、祭事・イベント部門で、フレッセイ(群馬県)の「ウインナーとポテトサラダのキッシュ風」(429円/約290g)、ハートフレンド(スーパー「フレスコ」)(京都府)の「感謝!う巻入ご馳走巻」(698円/約440g)、地方食材・調理法部門においては八尾彦商店(スーパー「ヤオヒコ」)(奈良県)の「あをによし奈良にひとめぼれ重」(645円/約474g)が、それぞれ金賞に輝いた。
ウオロクホールディングスの「ぎっしり詰まった旨だれかき飯重」は「こだわりのカキを1パックに9~10粒盛り付け、カキ好きにターゲットを絞った“こだわりの高コスパ重”」。カキは韓国産だが、国立公園に指定されたエリアで3月から5月上旬に水揚げされた産卵前の旨みを蓄えた原料を使用し、カキを前面に打ち出せるように重物にしたという。
さとうの「まごころ弁当」は「鮮魚部で販売している大きな切り身の焼き魚をメインに、卵焼き、竜田揚げ、きんぴらごぼうなどを、店内調理で手づくり」している。ご飯が進むように「きんぴら・玉子焼き」は甘めの仕上げ。彩りを考えた配置に盛り付けたという。
祭事・イベント部門のフレッセイ「ウインナーとポテトサラダのキッシュ風」は「コンベクションオーブンに直に入れられるトレーを使用。パイ生地を用いないことで、カロリー減&食感の重さを感じさせない商品に仕上げた」。玉子の黄色、ウインナーの茶色、3色ピーマンのカラフルさがおいしさを引きたてており、女性や子どもをターゲットにクリスマスなどに販売するそうだ。
ハートフレンド(スーパー「フレスコ」)の「感謝!う巻入ご馳走巻」は、同店のロングセラー商品「ご馳走巻」を節分向け商品用にグレードアップしたもの。玉子にこだわり、だしを利かせたチルドの鰻を使った「う巻き」をメインに、エビ、高野豆腐など8種の具材を巻いたボリューム満点の太巻きだ。
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地方食材を生かした総菜で名物をつくる