11月の企業間取引、21年半ぶり高水準=燃料高で輸送費の上昇続く

時事通信社
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日銀本店
〔写真説明〕日銀本店=東京都中央区(AFP時事)

 日銀が26日発表した11月の企業向けサービス価格指数(速報値、2015年平均=100)は107.6で、01年3月(107.8)以来、約21年半ぶりの高水準だった。前年同月比では1.7%上昇で、21カ月連続のプラス。燃料高で航空機や船による輸送費が引き続き大幅に上昇した。

 指数は企業間で取引されるサービスの価格変動を示す。

 内訳を見ると、国際航空の貨物輸送が36.9%、旅客輸送が34.0%の上昇。東京23区などのタクシー運賃値上げやドライバーの賃金上昇を反映し、道路旅客輸送も2.6%上昇した。

 宿泊サービスは6.2%上昇したが、10月より上昇幅は縮小。インバウンド(訪日客)は持ち直しているものの、国内観光の需要喚起策「全国旅行支援」による割引施策の影響が出た。

 ニッセイ基礎研究所の上野剛志上席エコノミストは、「来年の春闘で賃上げの動きが活発化すれば、サービス価格の上昇要因となる」と指摘。賃金上昇を伴ってサービス価格が押し上げられる好循環に期待を示した。

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