【米ウォルマート】 小型店「エクスプレス」全店など国内外269店舗を閉鎖

2016/01/19 00:00
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 米ウォルマート・ストアーズは1月15日、国内外で269店舗を閉鎖すると発表した。このうち154店舗が米国内で、小型店「ウォルマート・エクスプレス」の全102店舗が含まれる。同社は台頭するダラーストア(日本の100円ショップに相当する小型ディスカウントストア)に対抗する狙いなどから2011年に「エクスプレス」の出店を始めたが、収益貢献を果たせず、同業態をすべて閉鎖することになった。

 

 このほか、米国内ではスーパーマーケット業態の「ネイバーフッド・マーケット」23店舗、大型ディスカウントストア「スーパーセンター」12店舗などを2016年1月期末までに閉鎖する。

 

 国外ではブラジルですでに閉鎖した60店舗を含め南米の赤字店舗115店を閉める。

 

 今回閉鎖する269店舗の売上高は全社売上高(15年1月期で4860億ドル)の1%未満で、業績への影響は軽微と見られる。

 

 同社は17年1月期も将来へ向けた成長投資は続けるとしており、国内ではスーパーセンターを50~60店舗、ネイバーフッド・マーケットを85~95店舗、会員制ホールセール・クラブの「サムズ・クラブ」を7~10店舗、国外では200~240店舗をオープンする計画だ。

 

 米商務省によると15年12月の米小売売上高(飲食店を含む、速報値)は前月比0.1%減、前年同月比2.2%増だった。15年の年間小売売上高は前年比2.1%増だったが、リーマンショック後の2009年以降で最も低い伸びとなった。

 

 米大手小売業では、百貨店のメイシーズや衣料品専門店のギャップも店舗閉鎖を発表している。

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