【英テスコ】 第1四半期の国内既存店は3.7%減、マイナス幅広がる
英国小売業最大手のテスコが発表した2015年2月期第1四半期(14年3~5月)の売上高は、グループ全体で前年同期比3.8%減(ガソリン販売を除く)、英国内の既存店ベースでは3.7%の減少だった。
英国ではリドルやアルディなどドイツ系のハードディスカウンター(小型の食品ディスカウントストア)が急速にシェアを拡大しており、対抗措置としてテスコは総額2億ポンド(約344億円)の生活必需品の値下げを実施すると2月に発表した。しかし、国内既存店の減収幅は前の四半期(13年12月?14年2月)の2.9%減からさらに広がった。
この結果についてテスコは、2月から商品の値下げのほか、「クラブカード」会員向けのガソリンの割引、インターネット通販の配送料引き下げなどを行っており、短期的には売上げにマイナスの影響を与えるが、長期的には顧客ロイヤルティの向上につながる、と説明している。
英国を除く国際部門の売上高は既存店ベースで2.2%減、このうちアジアが3.2%減、ヨーロッパが1.0%減だった。アジアではマレーシアが1.2%増だったものの、韓国が4.9%減、タイが9.1%減と振るわなかった。