第5回:意外と簡単!? AIを使ってみよう
「AIとは何か?」みたいな話は専門家に任せ、ここでは意外と簡単に実践的に使うことができるAIについて紹介します。手近にあるAIをどんどん使っていきましょう。
誰でも使えるAIの「民主化」
AIというと、莫大なお金がかかるというのが少し前までの常識でした。専門知識を持った、年収数千万円のAIエンジニアを雇ったり、ITベンダーに巨額の報酬を支払う必要がありました。
ところが、最近は一般ビジネスマンでも使うことができるようになってきました。まさに、AIの「民主化」の流れが急速化しています。これはAIに限らず、Linuxサーバーなど、デジタル分野全体で起こっている流れです。
AIの民主化の象徴的な事例の1つが、メルカリの「HAYASHI」くんです。これはメルカリの新入社員で、プログラミングの経験がなく、AIや機械学習についても素人の女の子が、3カ月でつくったチャットボットです。
このチャットボットは、連載の第1回で紹介した社内共有アプリ「Slack」上に存在し、印刷や経費精算のやり方、翻訳の依頼方法など、これまで人が質問に答えていたことをHAYASHIくんが返答してくれるというものです。Google社が提供する無料のAIエンジン「Dialogflow」を用いて、さまざまなパターンの会話を学習させてAIを育成しています。
HAYASHIくんに限らず、チャットボットは簡単で、かつ、有用なのでAI活用の入門に向いていると思います。「ユニクロ」も問い合わせにチャットボットを使っています。
最近は、電話で問い合わせるのが嫌という人も増えており、小売企業としては、電話だけでなく、チャット対応も問い合わせの選択肢に加えていく必要があります。それも、いつまでも人間が対応していたら生産性が上がらないままなので、AIに置き換えていくべきです。
デジタル活用超入門 の新着記事
-
2021/08/03
最終回:DXの成功条件とは -
2021/07/27
第5回:意外と簡単!? AIを使ってみよう -
2021/07/20
第4回:クラウドサービスを使ってみよう -
2021/07/13
第3回:スマホを使い倒せ! -
2021/07/06
第2回『Google Workspace(グーグルワークスペース)』を使い倒せ! -
2021/06/29
第1回『Slack(スラック)』を使ってみよう!
この連載の一覧はこちら [6記事]
関連記事ランキング
- 2024-10-15食品卸の老舗「日本アクセス」がAI・DX領域に新進出。“卸”だからこそできるDX戦略とは
- 2021-01-27コロナ禍で変わった いなげやのデジタルマーケティング
- 2021-06-23ローソン、AIが値引き額を推奨、23年度中の全店導入を目指す
- 2021-11-18開始から1年で劇的変化!「ぐるぐる図」で OMOを強化するベイシアのDX戦略とは
- 2024-03-08情シスの役割は「ボランチ」!?DXを進めるために必要なこととは?
- 2024-06-27トライアルが「日本のシリコンバレー」を福岡に本気でつくりたい理由
- 2021-03-03リアルタイム在庫を活用した、東急ストア「攻め」のDX
- 2021-04-02ヤマダデンキがデジタル広告事業参入、サイバーエージェントと提携で
- 2021-06-04日本発!超小型ロボット自動倉庫の衝撃!!ROMSがネットスーパーを変える
- 2021-07-15第2回 米小売業のAI活用の現状