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アップルとJ&J、腕時計端末使った脳卒中リスク調査で提携

「アップル・ウォッチ」
2月25日、米医薬品・健康関連用品大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は、アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」のアプリと腕時計型ウエアラブル端末「アップル・ウォッチ」を利用し、心房細動の早期検出が65歳以上の人の脳卒中リスクにどう影響するかの調査を、同社と共同で行うと発表した。写真は2019年9月、ニューヨークのアップルストアで撮影(2020年 ロイター/Brendan McDermid)

[25日 ロイター] – 米医薬品・健康関連用品大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は25日、アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」のアプリと腕時計型ウエアラブル端末「アップル・ウォッチ」を利用し、心房細動の早期検出が65歳以上の人の脳卒中リスクにどう影響するかの調査を、同社と共同で行うと発表した。

昨年、アップルが行った心臓研究で、アップル・ウォッチは最も一般的な不整脈である心房細動を正確に検出できることが判明した。米国心臓協会(AHA)によると、心房細動は脳卒中のリスクを5倍以上高める。

アップルのジェフ・ウイリアムズ最高執行責任者(COO)は、この結果を受け、米食品医薬品局(FDA)から、アップル・ウォッチの心電図(EKG)測定機能が認められたと説明。J&Jとの共同研究で、早期検出が医療効果を高めるかどうか明らかにすることを目指す。

「ハートライン」と呼ばれるこの共同研究は、J&Jが世界最大規模の医療機器メーカー兼製薬会社であることから意義深い。

J&Jのポール・ストフェルス最高科学責任者(CSO)は「われわれは非常に大規模な臨床試験能力を提供する」とし、調査は15万人以上を対象にし、2年間にわたる長期追跡調査も行うと説明した。

またアップルの最初の調査の参加者40万人の半数以上が心房細動のリスクがもともと低い40歳以下の若年層だったが、今回はリスクのより高い被験者を対象とする。

調査を実施するJ&J子会社の医務担当のバイスプレジデント、ポール・バートン氏によると、心房細動の患者の70%は65歳以上。同氏は「われわれがやろうとしているのは、ウエアラブル技術をアプリと組み合わせて、脳卒中や死亡のリスクが下げられるかどうかの回答を見つけることだ」と強調した。

調査に参加できるのはメディケア(高齢者・障害者向け医療保険)に加入する4000万人強。参加者はアップル・ウォッチを49ドルで買うか、無料貸し出しが利用できる。最新モデルの定価は399ドル。