着想から1年で!アダストリアがネットフリマサービスを始めた4つの理由
憧れの「スタッフ」を軸に洋服を探せる
サステナブルに対する意識の高まりやコストパフォーマンスのよさから、中古市場は成長している。一方で、フリマサイト最大手のメルカリをはじめ数多くのフリマサービスが存在する中、アダストリアの「ドットシィ」だからこその特徴はどこにあるのか。
田中氏は、「他社のサイトは“欲しい商品軸”で商品がずらっと並んでいるのに対して、『ドットシィ」は“スタッフ軸”で商品が並んでいるのが最大の特徴」と話す。
アダストリアのスタッフは従来からInstagramや自社EC「ドットエスティ」内の「スタッフボード」というコーナーに積極的にコーディネートをアップし、多くのファンを集めることに成功している。実際、「スタッフボード」を見て購入を検討する顧客も多い。「ドットシィ」はこの強みを生かし、フォロー中のスタッフを検索して、彼らが所有する洋服を直接購入できる点が大きな差別化ポイントとなっている。
実際に利用した顧客からの反応も、「憧れの人から購入できてうれしい」「顔の見える人から買えて安心感がある」といった声が届いている。
「この“顔の見える安心感”こそが当社の強み」と田中氏は強調する。「弊社のビジネスの根源は、リアル店舗で培ったスタッフと顧客との関係。その安心感をベースにネット会員となり、購入してくれているお客さまは少なくない。だからこそネットで商品を購入した後も同じように、人と人がゆるくつながり続けることを最も大事にしている」
リアルでもデジタルでも顧客に“フォローされる”ことは、スタッフにとっても大きなモチベーションになっているという。