サミット(東京都/服部哲也社長)は2月15日、東京都渋谷区に「サミットストア代官山鉢山町店」(以下、代官山店)をオープンした。渋谷区内で3店舗目の出店となり、高級住宅街内にある同店の各売場をレポートする。※本文中の価格はすべて税込価格
高級住宅街に出店、どのようにして地域密着を図る?
代官山店は京王井の頭線「神泉」駅から0.6km、東急東横線「代官山」駅から0.8km、同線「中目黒」駅から0.9kmの場所にある。店舗は交通量の多い旧山手通り沿いにあり、近隣には高級住宅街が広がる。サミットとしては東京都内では90店舗目、渋谷区内では3店舗目の出店となる。
代官山店の一次商圏である半径0.5km内の世帯数と人口はサミットの全店平均を下回るものの、二次商圏の半径1km内では上回っていることから広範囲からの来客をねらうとみられる。年齢別人口比率では30~40代が全店平均より高く、ヤングファミリー層が多い地域となる。
代官山店は1階と地下1階で構成され、売場面積は700㎡(212坪)の小型店舗だ。店長の菊地弘志氏は「高級住宅街が近くにあるからといって、高級商品ばかりを取り扱っているわけではない。地域でとくに需要のある商品や普段づかいの商品をきっちりと揃えて、地域に密着したい」と店舗の方向性を説明する。
代官山店の各売場を見ていこう。
青果売場では、店内で製造するサラダやカットフルーツの販売に力を入れており、オープン日は店内でカットしたオレンジやいちご、キウイなどを杏仁豆腐の上に盛り合せた「フルーツ杏仁」(429円)を新商品として販売していた。
ほかにも青果では農家直送コーナーや「焼き野菜」コーナーを設置する。「焼き野菜」コーナーでは焼き芋などの季節の商品を販売し、幅広い世代からの人気を獲得しているとのことだ。
鮮魚売場では刺身を強化し、一点盛りから盛合せまで用意するほか、週末はファミリー世帯向けの大型パックも販売する。同売場の「おさかなキッチンコーナー」では、「エラワタ抜き」「三枚卸」「輪切り」「開き」「お刺身」といった加工をお客の要望に応じて行うサービスも提供する。
店内製造の新鮮な総菜を、各売場で積極販売
精肉売場では、焼肉用商品を豊富に揃える。肉質等級4の黒毛和牛「宮崎県産尾崎牛」や「アンガス黒牛」などのブランド牛を揃えるほか、商圏内でとくに需要が見込まれる「黒豚」「みつせ鶏」「馬刺し」も充実させている。新商品として、ハーブ三元豚を使用してつくられたハムやベーコンなどの加工肉「代官山シリーズ」も販売する。同商品は上質な加工肉を肉厚にスライスしている点が特徴だ。
総菜売場では、鮮魚の「おさかなキッチンコーナー」や精肉の「グリルキッチン」でつくられた新鮮な総菜や弁当を、曜日や時間帯ごとに品揃えを変化させて提供する。たとえば週末はファミリー世帯向けに本マグロの中トロやウニを詰め込んだ寿司パックなどの豪華メニューや、フライドチキンセットなどの大容量商品をプッシュする。
インストアベーカリーでは、店内製造の新鮮なサンドイッチを強化しており、「ふわふわシュゼットハム&たまごのサンド」(386円)、「燻しベーコンのクロワッサンサンド」(321円)などを販売する。その隣には菓子パン・デザートコーナーを設け、人気商品のドーナツ8種類(リングドーナツ、ケーキドーナツ、ツイストドーナツなど各116円)を揃える。
グロサリー売場では、若いファミリーのニーズに応えてベビーフードやアレルゲンフリー商品をコーナー展開するほか、既存店と比べて玩具菓子を多く販売する。ほかにもラップやホイル、ゴミ袋、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ペットフードなど日用雑貨も充実させることで、小型店でありながらもレギュラー店と遜色ない買物ができる店づくりを図る。
店長の菊地氏は「代官山でオンリーワンの店をめざす」と意気込みを述べる。
(店舗概要)
開店日 2023年2月15日
住所:東京都渋谷区鉢山町13-18
電話:03-5489-7570
店長:菊地弘志
建物:地上5階地下1階建て
売場面積:700㎡(212坪)
バックヤード面積:873㎡(264坪)
駐輪台数:30台
レジ台数:12台(セルフ精算レジ2台、セルフレジ10台)
営業詩間:9:00〜22:00
年間休日:年3日(予定)
年商目標:18億5000億円
従業員数;71.7人(正社員23.5人、パートタイム・アルパイト社員48.2人)
※バートタイム・アルバイト社員は173時間/月=1人で計算)
商圏内世帯数(人口)
1次商圏(半径0.5km以内):6276世帯(1万575人)
2次商圈(半径1.0km以内):3万274世帯(5万630人)
3次商圈(半径1.5km以内):6万5227世帯(10万8929人)