デジタル化と省力化でコスト削減、値下げ原資に 売上30%増目指すビッグ・エー、フューチャーストア2号店の全貌!

若狭 靖代(ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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補充の手間も徹底的に削減

 商品の補充にかかる手間を削減する工夫も、葛飾西亀有店では多く取り入れられている。例えば牛乳など1Lのパック飲料の陳列棚には、什器メーカー・オカムラ特製の耐荷重量100kgのスライド棚を導入。これによって、先入れ・先出しの陳列が素早く行えるようになった。

 他にも、回転の早いケース売りの飲料水は店舗の入口すぐに配置。業者が直接そこに納入することで、陳列の手間を省略している。同じく、よく売れるトイレットペーパーなどの紙製品の売場は、一度に大量陳列できる奥行きのあるスペースを改装に伴い確保した。売れ行きによっては毎日補充の手間がかかっていたが、週2回の補充で済むようになった。

デジタル活用でさらなるコストカットをめざす

 最新のデジタル機器導入も積極的に進めている。勤務中のスタッフは、腕時計型のウェアラブル端末を身に付けており、ボタンひとつで他の従業員へスムーズに応援を要請したり、自動釣銭機の釣銭が少なくなっていることを知らせる通知を受け取ったりすることができるようになった。

 清掃ロボットも葛飾西亀有店で初めて導入した。あらかじめ設定されたルートに沿って店内を自走し床の清掃を行うもので、深夜来店客の少ない時間帯に走らせておけば、従業員の手間を取らずに約1時間で清掃が完了する。

清掃ロボットの写真
実際に店舗で使用されている清掃ロボット。水拭きができないなどの欠点もあるが、今後の改良が見込まれる。

 

順調な滑り出しの葛飾西亀有店

ビッグ・エー 三浦弘社長
ビッグ・エー 三浦弘社長

 改装後、順調な滑り出しの葛飾西亀有店だが、「今後は、足立扇店や葛飾西亀有店で効果の高かった施策を他店にも展開することで、さらなるコストカットを推進する」と三浦社長。

 ビッグ・エーといえば先日アコレとの経営統合が発表されたところだが、「統合によってさらなるボリュームディスカウントが可能になる。引き続き“1円でも安く”をモットーに、良いものを可能な限り安く提供していきたい」と三浦社長は意気込んだ。

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