軽井沢「別荘族」も御用達!長野最強スーパーのツルヤ 、群馬1号店の売場づくりを徹底解説
群馬県中南部に位置する県都・前橋市。この地に11月12日、お隣の長野県からとある食品スーパー(SM)が初めての県外進出を果たした。徹底した店舗標準化で経営効率を高めつつ、地元メーカーなどと共同開発するプライベートブランド(PB)商品を積極的に投入することで、長野県では圧倒的な支持を集めているツルヤ(掛川健三社長)だ。「碓氷峠」を越え、群馬でもファンを増やしながら、さらなる成長にはずみをつけることができるか。群馬県第1号店の「ツルヤ前橋南店」(以下、前橋南店)の売場を調査し、そのポテンシャルを探った。(調査日:11月21~22日)※文中の価格はすべて本体価格
開業日はオープン直後から“ツルヤ渋滞”が発生
長野県東部の小諸市を本拠とするツルヤは、県内に35店舗を展開するSM企業。2020年6月期の売上高は約967億円(同社ホームページより)に上り、長野県を本拠とする小売企業としては最大の規模を誇る。
これまでは県内のみでの出店だったが、19年8月に群馬県への進出を発表。両県のメディアも大きく取り上げるなど話題を集めた。それから1年超を経て11月12日、群馬県前橋市に前橋南店を出店。オープン日は開店直後から420台の駐車場はほぼ満車、周辺道路も“ツルヤ渋滞”を引き起こすほどの盛況ぶりで、ツルヤの進出を待ちわびていた群馬県民が多いことをうかがわせた。
テーマ性のある青果売場は圧巻
早速売場を見ていこう。ツルヤは店づくりにおいて標準化を徹底しており、売場レイアウトもすべての店舗で基本的に同一となっている。ただし前橋南店の売場面積はツルヤ最大級となる1000坪超となっており、旗艦店的位置づけであるようだ。
メーン入口から入るとまずは青果売場となる。最前部の壁面は「リンゴ」「柿」など贈答用の果実を18尺で配置、加えて15尺で広告商品「ほうれん草」(1束99円)など価格訴求品を展開する。そこから主通路上は左右ともに冷蔵ケースが配置され、売場中央に抜ける中通路がないのがツルヤの特徴だ。
その冷蔵ケース(6尺29本連結)では、