造船所跡再開発のラストピース、「豊洲セイルパーク」の商業エリアをレポート!
豊洲2〜3丁目の再開発は完成へ
豊洲セイルパーク内には、ベンチャー企業向けのインキュベーション施設「LIFESTYLE LAB “TOYONOMA”」も9月に開設される。場所は2階部分で、文具メーカーのコクヨ(大阪府/黒田英邦社長)が運営を担う。時間貸しから月額契約まで柔軟に対応する仕組みだ。
総床面積は約1500㎡で、大会議室や厨房設備付きのテストキッチンなどを備える。ここで開発された製品やサービスは、同施設に隣接するシェア企業寮の入居者が日常生活のなかで試用できる。また、地域住民やオフィス勤務者など豊洲セイルパークの訪問者の声を生かし、テストマーケティングも行えるようにする。
シェア企業寮「TRIAL HOUSE “TAMESU”」は、大屋根広場を含む商業ゾーンの背後にあたる3〜8階に配置され、GOODTIME(東京都/明山淳也社長)が運営する。居室はワンルーム中心の39室で、屋上には入居者が利用できる菜園も備えている。


この豊洲2〜3丁目エリアは、かつて旧・石川島播磨重工業(現・IHI)の造船所や技術開発拠点があった地域だ。02年の造船所閉鎖をきっかけに再開発が本格化し、06年10月には第一工場跡地であるアーバンドックにて、三井不動産(東京都/植田俊社長)が大型商業施設「ららぽーと豊洲」を開業。以降、超高層マンションや複合ビルの建設が続いてきた。今回の「豊洲セイルパーク」の開業により、豊洲2〜3丁目における再開発はひとつの節目を迎えることになる。

なお、三菱地所とIHIはこれまでにも、10年8月竣工の「豊洲フロント」、14年7月竣工の「豊洲フォレシア」(いずれも豊洲3丁目)において共同開発を実施しており、「豊洲セイルパーク」は両社による3件目の共同プロジェクトとなる。
【施設情報】
豊洲セイルパーク きんでん豊洲ビル(A棟)
- 所在地…東京都江東区豊洲2-14-1
- 建物……地下1階、地上18階、塔屋1階
- 敷地面積…約6600㎡
- 延べ床面積…約4万7000㎡
- 用途……事務所、展示スペース、駐車場
- 竣工年月…25年9月(予定)
豊洲セイルパークビル(B棟)
- 所在地…東京都江東区豊洲2-14-2,4,5
- 建物……地下1階、地上15階、塔屋1階
- 敷地面積…約1万2893㎡
- 延べ床面積…約8万9000㎡
- 用途……事務所、インキュベーション施設、店舗、シェア企業寮、駐車場
- 竣工年月…25年6月
商業ゾーン
- 階層……1~2階
- 店舗面積…約1100坪(約3640㎡)
- テナント数…21店(うち3店は25年11月以降開業)
- 開業年月…25年7月24日
- 営業時間…7時~23時(一部営業時間が異なる)
- 駐車台数…車158台、バイク11台
- 駐輪台数…209台





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