東京・三軒茶屋の駅近に出店! 「スーパーベルクス世田谷太子堂店」の売場を解説

榎本 博之(経営コンサルタント事務所 アズライト代表)
Pocket

単一価格と単位価格で割安感を訴求

 鮮魚売場は壁面と売場中央の平台で挟み込むように季節商品の価格訴求を行い、インパクトを打ち出している。壁面では、入荷が始まった北海道産のサンマを2尾同399円、3尾同599円と手頃な値段で展開している。平台では、カツオのサクを小サイズ同150円、中サイズ同299円と、こちらも目玉商品と言える価格設定で展開していた。

壁面では北海道産の生サンマを2尾同399円、3尾同599円でタイムサービスとして販売していた

 カツオの販売では、青果と連動して薬味類の関連販売を実施し、買い上げ点数の向上を狙っている。POPには写真付きで「これが土佐風の盛り付けです」と記載し、イメージ喚起を図っていた。

 このように単一価格で売場のインパクトを打ち出しつつ、間にグラム単価のユニットプライスの価格設定アイテムを組み合わせることで、来店客に価格の割安感を伝えやすくしている。単一価格のアイテムは単に安さだけでなく、上質のイクラを2パック同980円で販売するなど、付加価値商品の魅力向上にも活用している。

 青果と同様に、プライスラインを増やさず、商品ごとの価格をわかりやすく打ち出すことによって、価格的なメリットを実感しやすい点が特徴だ。

 店奥の角にある壁面は刺し身コーナーとし、刺し身の6点盛りを同780円で提供していた。盛り合わせは通常のものとマグロづくしの2種類あり、マグロでは本マグロのトロが含まれている。さらに、4点盛りは同500円、刺し身の小分けサイズは約20SKUを用意し、200円以下の商品から同399円の商品を中心に構成することで、コストパフォーマンスを訴求するコーナーとなっている。

壁面の刺し身コーナーでは、タイムサービスとしてマグロづくしの6点盛りを同780円で販売していた

 切り身では、厚切りサイズを強調し、価格よりも内容を重視した商品化を行い、商品カテゴリーごとにメリハリのある特徴を打ち出していた。

 後編では精肉や総菜売場などを見ていきたい。

(店舗概要)
所在地 東京都世田谷区太子堂2-6-5
開店日 2024年6月14日
売場面積 999㎡
営業時間 10:0021:45(日曜は朝9時開店)
駐車台数 30台(屋上)

1 2

関連記事ランキング

関連キーワードの記事を探す

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態