原宿にオープンから半年 世界唯一のフェンダー旗艦店が果たすスゴイ役割とは
旗艦店の存在が既存の楽器店の成長も後押し
――日本では、楽器店が販売代理店となってフェンダー製のギター、ベースやアンプを販売するビジネスモデルが定着しています。フェンダーが旗艦店を出したことで、それらの楽器店への影響は?
コール氏 おっしゃるように、私たちは全国の販売代理店とのネットワークを築いてきました。旗艦店をオープンしたことによって、それらの販売代理店の皆さんの成長もさらに後押しできていると思っています。
――成長を後押しできるとは、具体的には?
コール氏 ルイ・ヴィトンやシャネル、エルメスなど、先ほど名前を挙げた世界的ブランドは、80年代当時は百貨店にしか店舗がありませんでした。それが、日本の銀座や表参道などハイストリートに旗艦店を出したことが契機となり、ブランドがさらに大きな成長を遂げました。ナイキやアップルについても同様です。旗艦店を出すことで、ビジネスが成長した例は過去に数多く実証されています。
フェンダーも旗艦店を出すことによって、ブランドの存在感をさらに高め、音楽業界全体に前向きなプラスの影響を与えられていると思います。
たとえば、この店舗にはアパレルショップやカフェを併設し、普段は楽器店で買い物しないような消費者も迎え入れることを目指しています。この旗艦店が市場そのものを拡大する役割を果たすことで、販売代理店の成長を後押しすることができるのです。事実、各販売代理店の売上も二けた成長を遂げています。