反動減も、漬物・キムチともに前年超え!内食需要の高まりを受け堅調に推移
旬野菜を使った漬物や料理提案で鮮度のある売場づくりへ
漬物市場の好調を背景に各メーカーも商品開発に注力する。東海漬物ではロングセラーブランド「きゅうりのキューちゃん」を昨春リニューアル。キュウリの厚さを改良し、歯切れのよいパリッとした食感にしたほか、作り方も見直し、醤油の風味を閉じ込める製法を行うことで、従来品よりさらに香り豊かになった。また9~10月に期間限定品の「キューちゃん柚子こしょう味」も投入することで売場での存在感を高め購買を促進する。
キムチについても単身や少人数世帯の増加を背景にパーソナルタイプのプチキムチのラインアップを強化することで、消費者のニーズに応えていく。
「山形のだし」でしられるマルハチの「やわらか菜」は、日本国内の契約栽培で育てた肉厚でやわらかい専用品種の小松菜を使用した塩分25%カットの商品。シャキッとした歯ざわりとクセの少ないあっさりしたやさしい味付けで、幅広い年代に人気がある。
コロナ禍以降在宅時間が長くなり、家で食事をつくる機会も増えている。キムチはそのまま食べるだけでなく料理にも使える汎用性の高さで人気だが、ほかの漬物もご飯のお供としてだけでなく、おにぎりやチャーハンの具材など、さまざまなメニュー提案を行うことで手に取る機会を増やすことができるだろう。
漬物はほかのカテゴリーに比べて商品の入れ替えも少なく、売場に新鮮味を出すのは難しいが、野菜の旬に合わせたエクステンションや限定品も多い。ご飯のおかずとしての定番商品のラインアップに加え、季節商品の紹介や料理アレンジなど多彩な提案を行うことで売場の活性化につなげたいところだ。