レシートは語る第12回 スーパー隣接型が増加中の「無印良品」 併設出店で期待できる効果とは

山室 直経 (mitorizDMB本部 本部長)
Pocket

ダイソー、セリア…
100円ショップの利用者多数

 最後に、無印良品ユーザーに、ほかに好んでよく利用するチェーンやショップを聞いた(図表4:複数回答)。無印良品のユーザー像のヒントを得るためだ。結果、「ダイソー(74.1%)」「セリア(52.7%)」「ユニクロ(53.5%)」の順に回答が多かった。

図表4

 100円ショップが上位2位を占めることから、生活雑貨を賢く、低価格に購入するといった傾向や、「ユニクロ」の回答が多いことから、一定以上の品質の商品を、リーズナブルに買いたいという特性もありそうだ。

 「スーパー隣接」ユーザーの傾向を見ると、100円ショップのほか、「ワークマン」「Honeys」などの利用率が高い。一方、「ユニクロ」「GU」「3coins」チェーンの回答が低くなる特徴があった。無印良品がこれらチェーンの代替を果たしているとも考えられそうだ。

 ここまでの調査結果から、無印良品が食品スーパーとともに出店することは、双方にとって好影響を与えていると言えそうだ。今後、合同での集客や店頭イベントなど連携施策なども進んでいけば、この相乗効果がより発揮されていきそうだ。

===========================================
ー小売りチェーン分析レポート販売中ー
月間レシート1000万枚以上を全国40万人の協力モニターから収集する
国内最大級のデータベースを活用。

業態横断レシート分析、消費者アンケートで
ドラッグストア、コンビニ、食品/総合スーパー等の
小売りチェーンの利用動向をあぶりだす
くわしくはこちら>>
===========================================
※くわしくはこちら

1 2 3 4

記事執筆者

山室 直経 / mitoriz DMB本部 本部長

山室直経(やまむろ・なおつね)

神奈川大学経営工学科卒業。パソコンメーカーを経て、米リサーチ会社にてコンサルティング業務を学ぶ。その後、大手家電量販店子会社のパソコンメーカーで経営企画室に従事。計数管理とERP導入による業務改善などのプロジェクトを経験した後、2012年3月ソフトブレーン・フィールド入社、消費者購買データ事業の新規立ち上げを行う。

現在はデータを軸とした事業開発と当社の基幹システムのDX戦略を担う

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態