にごり酒市場、ロイヤルユーザーを抱える注目カテゴリー、飲み方提案で新規ユーザーを獲得

石山 真紀(フリーライター・売場研究家)
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にごり酒カテゴリーの販売金額構成比ランキング

小容量の展開や飲み方提案で、トライアルを促進する

 にごり酒はすっきりした飲み口の日本酒に比べて、豊潤で濃厚な口当たりが特長であり、秋冬シーズンに大きく動く商品だ。他の酒類と比べ新商品は少ないものの、それぞれのブランドが多くのロイヤルユーザーを抱えている。

 にごり酒はしっかりした飲み口で、主に中高年層の支持を集めてきたカテゴリーだが、今後、市場を拡大していくためには若年層をはじめ、ビールやRTDなど他の酒類ユーザーにトライアルを促すことが重要となる。初めて手に取る人向けに小容量や飲みきりサイズを訴求することもチャンスにつながるだろう。

 菊水酒造では今期「菊水 五郎八 にごり酒」のパッケージデザインをリニューアル。またソーダ割りやミルク割りといった和のカクテル提案をSNSで発信するなど、若い世代を取り込む施策にも挑戦している。

 にごり酒はアイテム数が限られていることもあって他の酒類に比べて売場提案が少ない。需要期である秋冬期に合わせて味わいの特長や割り材との組み合わせ、料理とのマリアージュなど、にごり酒ならではの楽しみ方を提案し、需要を拡大していきたい。

 

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