既存店売上高が6.3%増! サミットのベーカリー部門を伸ばす3つの施策
近年、多くの食品スーパー企業が直営でのベーカリー部門の運営に力を注いでいる。店内で焼成した商品は、競合店のほか、コンビ二やドラッグストアなどの他業態との差別化にもなり、来店動機の創出につながることなどが大きな理由と言える。
そんななかでもベーカリー部門の売上高を伸ばしているチェーンの1つがサミット(東京都/服部哲也社長)だ。2022年度上半期のベーカリー部門の既存店売上高は対前年同期比で6.3%増。もちろん原価高騰による商品値上げの影響もあるのだが、それを鑑みても大きく伸長している。その背景と具体的な施策をレポートする。
サミットのベーカリーが
好調な背景
サミットのベーカリー部門が好調な背景について青果部・鮮魚部・精肉部・総菜部・ベーカリー部を担当する執行役員の千葉周郎氏は次のように説明する。「かつてサミットの一部店舗ではベーカリー専門店『リトルマーメイド』が入っていた。これをここ5年の間で直営のインストアベーカリー『ダン・ブラウン』に統一したことで、ベーカリー全店で、商品政策や販売計画などの方向性を合わせて取り組めるようになったことが大きい」。
こうした背景のもと最近では、新店や改装店に積極的にインストアベーカリーを導入しており、これも好業績を後押ししているという。
では、実際の売場では、どのような取り組みをしているのか。本稿では最近のサミットの新店から具体的な施策を見ていこう。