猛暑続く2022年夏……今のうちから確認しておきたい、残暑に売れるカテゴリトップ30

常盤 勝美 (True Data流通気象コンサルタント)
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以前はお盆休みが終わり秋の気配を感じたら店頭でサンマを展開するのが定石だったことでしょう。しかしながら近年は、年によるサンマの漁獲量の振れ幅が大きく計画に組み込みづらくなったと聞きます。また長い場合は10月上旬頃まで残暑が続くため、8月から9月の時期、何を売場で積極的に展開したら良いか、頭を抱えているご担当者も多いのではないでしょうか。今回は過去の購買データから、残暑のこの時期、気温に反応して売上が上下するカテゴリを調べてみました。残暑対策のウェザーMDとして、是非参考になさってください。

AzmanL/iStock

近年の残暑傾向をおさらい

 図表①に、ここ最近5年の8月、9月の気温傾向をまとめています。気温が平年より低く、「低い」あるいは「かなり低い」の階級になることは少なく、「高い」あるいは「かなり高い」の階級になることが多いことがわかります。8月、9月はすんなり秋の天候となるよりは厳しい残暑となる確率の方がはるかに高いことを示唆します。

 8~9月は残暑の時期が多いことを前提にMD計画を組むことが、確率的には妥当ということになります。ではこの時期残暑が厳しい場合、過去の購買データからどのようなカテゴリが積極的に買われていたか、分析結果から見ることにします。

 下の図表②では8月、9月の週別カテゴリ別購買データと週別最高気温との間で算出した相関係数のランキングを示しました。日用品はドラッグストアでの購買データ、食品はスーパーマーケットでの購買データです。なお生鮮3品は、旬や相場の影響をより強く受け、気温との関係性が不明瞭となる場合があるため、分析対象から除外しています。

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記事執筆者

常盤 勝美 / True Data 流通気象コンサルタント

株式会社True Data 流通気象コンサルタント  神奈川県小田原市生まれ。

大学で気候学、気象学を専攻した後、20年以上にわたり民間気象情報会社にて、コンビエンスストア、スーパーマーケット、食品メーカーなどに対してウェザーマーチャンダイジングの指導などを行う。現在は株式会社True Dataに所属し、流通気象サービスを推進している。著書に「だからアイスは25℃を超えるとよく売れる」(商業界)など

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