ヤオコー最新旗艦店、和光丸山台店をすご腕コンサルが丸裸に、商品政策とその意図を徹底解説
優良食品スーパー(SM)として、数多くの企業からベンチマークされているヤオコー(埼玉県/川野澄人社長)。2021年10月開業の新たな旗艦店「ヤオコー和光丸山台店」(埼玉県和光市:以下、和光丸山台店)には、同社の最新の商品政策(MD)が詰め込まれている。本稿では、総菜・冷凍食品を中心に、SMにおける今後のMDのヒントをあぶり出す。)調査日:2021年12月15日(冷凍食品売場の写真はオープン取材時のもの)
ダブルコンコース導入における注意点
和光丸山台店のMDの方針として大きく打ち出されているのが、ヤオコーが近年注力している30~40代の「ヤングファミリー」の集客だ。そのために同店では総菜と冷凍食品に大きなスペースを割き、品揃えも若者に支持が高いと見込める商品を中心に幅広く展開している。
最初に、和光丸山台店の売場レイアウトについて触れておきたい。同店の大きな特徴は、総菜と青果から始まるダブルコンコース型の売場配置だ(レイアウト図参照)。それに鮮魚・精肉が続き、生鮮と総菜が一体となった売場を構築している。
このレイアウトから、ヤオコーが売上を最大化するための売場を構成していることがわかる。お客が商品を購入する確率(買い上げ率)は、商品の視認性の高さ(視認率)、お客がその売場を通過する確率(通過率)に比例する。和光丸山台店では、自社の強みとする総菜・青果部門を中心に、ニーズが高い生鮮食品の視認性・通過率が高くなるようなレイアウトを組み、買い上げ率を高める戦略を採っている。
買い上げ率向上には、お客の通過速度を遅くすることも重要だ。和光丸山台店では、生鮮・総菜売場を中心に主導線で通路幅を広めに確保し、お客がゆったりと買物できるような環境を整えている。
ここでダブルコンコースの導入における注意点を指摘しておきたい。メリットも多いが、安易に導入するのは危険だ。導入するのであれば、「①売場面積600坪以上」「②1日の平均客数3000人以上」の2つの条件を
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