アマゾン、特注EV配送車の実車を公開、30年までに世界で10万台稼働

ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局
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アマゾンが公開した特注EV配送車の実車
2021年から順次導入を開始し、早ければ22年に世界で1万台を稼働させる

 米アマゾン・ドットコムは10月8日、電気自動車(EV)のスタートアップ企業である米リヴィアン(Rivian)と共同開発したEV配送車の実車を公開した。アマゾンは大きさの異なる3種類のEV配送車10万台をリヴィアンに発注済みだが、今回公開されたのはそのうちの1種類だ。

 配送ドライバーの安全性や作業効率を高めるために、アマゾンはミシガン州デトロイト近郊にあるリヴィアンの拠点に社員を派遣し、共同開発を進めてきた。今回公開された車両は、ミニバンを大きくしたような外観で、丸目のLEDヘッドライトやドライバーの視野を広げるための大きなフロントガラスが特徴。

 ドライバーが乗り降りしやすいように運転席の床面積は広く、音声アシスタントの「アレクサ」と統合したナビゲーションシステムは声で操作することができる。外部に取り付けたカメラと運転席のデジタルディスプレイが連動しており、ドライバーは車の周囲360度の視野を確保する。カメラやレーダーなどのセンサーを活用した運転支援機能も搭載している。

 特注したEV配送車は2021年から順次導入し、早ければ22年に世界で1万台、30年までには10万台を稼働させる。

 アマゾンは、事業活動から排出する二酸化炭素を実質ゼロにする「ネットゼロカーボン」を40年までに達成する計画を明らかにしており、リヴィアンに特注した配送者以外にもEVの導入を進めている。同社はヨーロッパで年内に1800台の配送用EVを導入するほか、インドでは25年までに1万台を導入する計画。また、ヨーロッパの大都市や米ニューヨークでは、電動バイクを使った配送も行っている。

アマゾンが公開した特注EV配送車の実車の内装
音声アシスタントの「アレクサ」と統合したナビゲーションシステムは声で操作することができる

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