イオン北海道の24年2月期第2四半期決算は増収増益! 今後展開していく新業態とは

植芝 千景 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集者)
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イオン北海道(北海道/青栁英樹社長)が2024年2月期第2四半期決算を発表し、売上高は対前年同期比4.2%増の1618億円となり過去最高を更新。利益面も堅調な伸長を示した。同社は光熱費削減に向けた投資やプライベートブランド(PB)の拡充により、さらなる成長をめざす。また、青栁社長は会見の中で今後展開していく新業態店舗についても触れた。

イオン北海道が運営するイオンスーパーセンター手稲山口店(札幌市手稲区)は、「ネットで楽宅便」の札幌市内向け配送拠点の役割を兼ねている
イオン北海道が運営するイオンスーパーセンター手稲山口店(札幌市手稲区)

過去最高の売上高を支えた施策とは

 イオン北海道の2024年2月期第2四半期決算は、売上高が対前年同期比4.2%増で過去最高の1618億円、経常利益は同12.9%増の36億円、四半期純利益は同4.5%増の19億円と増収増益となった。食品の売上高においては、猛暑の影響によるフローズン飲料の需要増に対応したことなどにより、同4.6%増、既存店売上高は同4.3%増となっている。

 増収要因としては、消費者の生活防衛意識の高まりからディスカウントストア(DS)業態「ザ・ビッグ」の売上高が、同14.5%増の246億円と大幅に伸長したことが大きい。加えて、外出需要の高まりやイベントなどの開催が増えたことから客足が回復し、総合スーパー(GMS)の売上が伸びたことも寄与した。また、既存店7店舗を改装し、総菜・冷凍売場の拡大、地場商品を強化したことがポジティブに作用し、改装店の売上高は同9.2%増となった。

 ネットスーパーの利便性向上も売上に寄与している。ネットスーパー実施店舗を上期中に4店舗増やし、計14カ所体制となったことで配送時間が従来の5時間から3時間に短縮。同時に一部地域でのみ取り扱ってきた生鮮や総菜を利用可能エリアすべてで販売開始した。利便性の向上により、ネットスーパーにおける売上高は同5.9%増となった。

 営業利益の向上には、プライベートブランド(PB)の拡充による粗利益率の改善が寄与した。今期は自社開発製品を360品目開発したほか、イオンのPB「トップバリュ」の拡販に取り組み、トップバリュの売上は同13.1%増となった。光熱費の高騰により販管費が増加したものの、「売上高の伸長やテナントの収入の回復でカバーできている」(青柳社長)と話す。

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記事執筆者

植芝 千景 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集者

同志社大学大学院文学研究科(国文学専攻)修了。関西のグルメ雑誌の編集部に所属後、ダイヤモンド・リテイルメディアに入社。日本酒、特に関西の地酒好き。趣味は、未知のものを食べること。「口に入れてから考える」ことをモットーに、日々さまざまな食べものを味わっている。

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