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ネスレ、コーヒーなど好調で上半期増収 利益率予想は慎重

ネスレのロゴ
スイスの食品大手ネスレが29日発表した上半期決算は、コーヒーへの需要拡大を背景に、為替変動と買収・売却の影響を除く実質ベースの売上高が増加し、通年の増収率見通しも引き上げた。写真は同社のロゴ。スイスのコノルフィンゲンにある工場で昨年9月撮影(2021年 ロイター/Arnd Wiegmann)

[チューリヒ 29日 ロイター] – スイスの食品大手ネスレが29日発表した上半期決算は、コーヒーへの需要拡大を背景に、為替変動と買収・売却の影響を除く実質ベースの売上高が増加し、通年の増収率見通しも引き上げた。一方で、投入コストの上昇が今年、利益率を小幅に圧迫するとの見方を示した。

今年の実質営業利益率は17.5%前後となり、昨年の17.7%からやや低下すると見込んだ。2022年以降は再び改善するとした。

食品各社ではコモディティーコストの急上昇が利益率を直撃しており、ネスレは、値上げにはタイムラグが生じるとしている。

シュナイダー最高経営責任者(CEO)は記者団に対して「インフレが続いているため、当社は(利益率について)より慎重な見方をしている」と説明。「インフレはここ何年も、ほとんど見られなかったが、ここにきてコストが急上昇しており、当社を直撃している」と述べた。ただ、問題は一時的との見方も示した。

今年の実質ベースの増収率見通しは5─6%とし、前回予想の3.6%超を引き上げた。上半期はコーヒーの需要増や中国事業の回復などにより、売上高は8.1%増加。第2・四半期は8.6%増加した。