ドン・キホーテなどを傘下に持つパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは8月12日、2021年6月期の連結売上高が前期比1.1%増の1兆7000億円、営業利益が1.3%増の770億円になる見通しだと発表した。この見通しを達成すれば、創業以来、32期連続(連結ベースでは25期連続)の増収増益となる。
ユニーの連結効果の反動減や新型コロナウイルスの感染拡大によるインバウンド需要の減退もあって成長ペースは鈍化するものの、増収増益を確保する。インバウンド需要の影響が大きいドン・キホーテの既存店売上高は6.0%減、巣ごもり需要で食品の売り上げが好調なユニーの既存店売上高は1.0%増を見込んでいる。新規出店は海外を含めて20店舗前後を計画する。
同時に発表した20年6月期の連結業績は、売上高が前期比26.6%増の1兆6819億円、営業利益が20.4%増の759億円だった。19年1月に子会社化したユニーが通期で連結業績に寄与し、3期連続で2ケタの増収増益となった。
事業セグメント別では、ドン・キホーテを中心とするディスカウントストア事業の売上高が10.0%増の1兆1175億円、営業利益は4.6%減の473億円だった。新型コロナの影響で2月以降にインバウンド需要が急減したため、既存店売上高は2.9%のマイナスとなった。
ユニーを中心とする総合スーパー事業の売上高は84.8%増の4916億円、営業利益は約2.4倍の169億円となった。衣料品は不振だったが、食品需要の好調に加えて、住居関連商品の強化策が奏功し、既存店売上高は1.7%増だった。
また、テナント賃貸事業は、売上高が48.8%増の582億円、営業利益が74.2%増の135億円と大幅な増収増益だった。同事業についてもユニーの連結効果でテナント数が増え、大幅な増収増益となった。