米3M、第1四半期45%増益 新型コロナでマスク需要急増
[28日 ロイター] – 米複合企業スリーエム(3M)が28日発表した第1・四半期決算は約45%の増益となった。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に伴い医療用マスクの需要が急拡大した。
3Mの株価は午前の取引で一時約5%上昇した。
同社帰属の純利益は12億9000万ドル(1株当たり2.22ドル)と、前年同期の8億9100万ドル(同1.51ドル)から増加。調整後ベースの1株利益は2.16ドルと、リフィ二ティブのまとめた2.03ドルを上回った。
純売上高は2.7%増の80億8000万ドル。
地域別の売上高はアジア太平洋が5.4%減、欧州・中東・アフリカが2.1%減。一方、米国は10.1%増加した。
マスク製造で世界最大の3Mは1月、医療用マスク「N95」の世界生産を年間11億枚に倍増する計画を示していた。
新型コロナ感染拡大に伴う不透明性から、2020年の業績見通しを撤回。5月以降は月次ベースの売上高実績を発表する方針を示した。
自社株買いの停止も発表。20年の設備投資見通しは13億ドルと、当初目標の16億─18億ドルから縮小した。
第2・四半期の費用節減見通しは3億5000万─4億ドルとした。