2月期決算主要SM・GMS9社上期決算レポート!明暗分かれた理由
2月期決算の食品スーパー(SM)および総合スーパー(GMS)の中間決算が出揃った。SMはコロナ特需の反動減や原材料費・光熱費等の高騰によって苦戦が目立つ一方、GMS勢はコロナ禍の停滞期を脱し息を吹き返しつつあるようだ。
SMトップ2社、大幅減益
まずは2月期決算のSM各社の2022年度中間決算を見ていきたい。業界最大手のライフコーポレーション(大阪府:以下、ライフ)の上期決算(連結)は、営業収益が3775億円(新収益基準適用のため前年同期との比較なし)、営業利益が対前年同期比41.6%減の大幅減益となった。
減益の主因は、販売費および一般管理費(販管費)の上昇だ。同期の販管費は、新収益基準適用前ベースで同73億円も増加。正社員の給与引き上げ、パート・アルバイトの時給アップといった処遇改善で人件費がかさんだのに加え、ウクライナ情勢を背景とした資源価格の高騰、とくに電気代の高騰が利益を圧迫した。
ただ、岩崎社長は上期決算について、「稼ぐ力は落ちていない。決して悲観する数値ではない」と前向きな見方を示す。実際に、上期の既存店売上高は前年同期との比較では同1.3%減と落ち込んだものの、コロナ禍前(19年)の比較では、5.1%増と高い水準を維持している。ただし、この先もエネルギー価格・原材料価格の高止まりが予想されることから、ライフでは中間決算と同時に通期業績予想の下方修正を発表している。
マルエツ(東京都)、マックスバリュ関東(同)、カスミ(茨城県)のSM3社を有するユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(東京都:以下、U.S.M.H)の上期連結決算は、営業収益3531億円(新収益基準適用のため前年同期との比較なし)、営業利益22億円(同57.8%減)と大幅な営業減益だった。グループ全体の既存店売上高も同3.1%減と苦戦している。
利益面では、物価上昇などによる影響で既存顧客の来店頻度や買い上げ点数がともに減少したことにより、客数が同1.9%減、客単価も同1.2%減と振るわなかったのが不調の主な要因だ。また、水道光熱費の大幅な負担増も利益を圧迫した。
U.S.M.Hの藤田元宏社長は「生鮮を中心に物価上昇に抗えず、“家計のやりくり”に貢献することができなかった」とこの上期を振り返る。下期ではコモディティ商品の価格設定を再考するとともに、高付加価値商品の拡大やプライベートブランド(PB)の強化などにより売上・客数の回復を図る考えだ。
アークスは既存店堅調
アークス(北海道)の上期連結決算は、
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