[19日 ロイター] – 米日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)は19日、2022年度(22年6月まで)の売上高見通しを上方修正した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い清掃関連製品の需要が回復しているほか、値上げが寄与するという。
第2・四半期(10─12月)は堅調な売上高を計上し、運賃やコストの予想以上の増加を相殺。株価は序盤の取引で4%超上昇した。
オミクロン変異株による感染急拡大を背景に清掃関連製品の需要が増加し、ファブリック・アンド・ホームケア商品の売上高が第2・四半期に7%増加。インフルエンザシーズンの到来を受けパーソナルヘルスケア製品の為替変動・買収効果などを除いた売上高(オーガニック・セールス)も20%増加した。
これに加え、コスト高や運賃上昇を転嫁するための値上げも寄与し、純売上高は6%増の209億5000万ドルと、市場予想の203億4000万ドルを上回った。
P&Gの財務部門幹部は、インフレ圧力が当面続くとし、コスト高や為替などによるネガティブな影響を従来の23億ドルから28億ドルに引き上げた。
一方で、22年度のオーガニック・セールスの伸び見通しを従来の2─4%から4─5%に上方修正。自社株買いの規模も従来の70億─90億ドルから90億─100億ドルに増額した。
また、食品・日用品大手ユニリーバが検討している英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)の一般医薬品(大衆薬)部門の買収に関心があるのではとの憶測に対し、P&Gのジョン・メラー最高経営責任者(CEO)はCNBCでのインタビューで「現在の事業ポートフォリオで非常に満足している」とし、大規模な買収は必要ないとの見解を示した。