第280回 ダイエー、花王・松下電器との戦争 ダイエーを認めた味の素
評伝 渥美 俊一(ペガサスクラブ主宰日本リテイリングセンター チーフ・コンサルタント)
中内㓛の「戦争」
長く書き連ねてきて、背負ってきた気でいる荷がしだいに重みを増してくるように感じられ、まだ道中にあると自覚しつつ、いっそのこと投げだしたくなる刹那(せつな)を否定できない。何の因果でかようなことをつづけているのかと、自問自答し、堂々巡りの末に、やはり歩んでいくしかないと道なき道へ戻っていく。そのような自家撞着(どうちゃく)を繰り返しているような思いにとらわれる。張り詰めた緊迫感が凍(い)てつくようにして離れない。
おつきあいをいただいている読者諸賢、取材協力者、そして連載をつづける編集部に心より感謝の念を捧げたい。断章は終わりを迎えようとしている。