Tシャツの「グラニフ」がフォーマットを大転換! アパレル脱却で5年で売上高約3倍をねらう
新フォーマット、EC強化、ロゴ変更…新たな施策の内容は?
具体的な方策としてはまず、非アパレル領域の商品を幅広く導入する。21年2月に一度閉店し、今回原宿・明治通り沿いの同じ場所で新たに都内最大の旗艦店としてオープンした原宿店では、約450アイテムの新カテゴリの商品を取り扱う。いずれもグラニフのオリジナルグラフィックがプリントされた、マグカップやプレートなどの食器類、スマホケース、トートバッグなどに加え、今年5月にECサイトで先行販売し即完売したグラフィックスニーカーなどが並ぶ。8月に初めて展開して以降好評だというベビー向け商品や、ユニセックス商品も多く取り扱い、性別・年齢問わず楽しめる品揃えになっている。
リブランディングを受けて、店舗フォーマットにも変更があった。白を基調としたシンプルな空間づくりで、グラフィックが店舗の主役として引き立つよう配慮。また、従来50〜70㎡での出店を行ってきたところ、今後は150〜200㎡と約3倍の店舗面積を確保し、既存店の新フォーマットへのリニューアルを含め、今期20店舗の出店をめざす。今回オープンした原宿店も約185㎡を確保しており、今期既にオープンが決定している店舗の中には300㎡超のものもあるという。店舗面積の拡大の理由は、10月に予定されているECサイトのリニューアルと、現在27%程度のEC比率を26年には50%まで引き上げるとしていることと関連がある。EC比率が高まるにつれて、実店舗に求められる「ブランド体験」「顧客接点」などの役割を十分に果たすためで、オンラインとオフラインのシナジーを十分に引き出すための施策とみられる。
最後に、ブランドロゴの刷新も行った。これまで、「Design Tshirts Store graniph」という4行に渡るロゴを使用してきたが、今後は「graniph」1行のみのシンプルなものを使用する。色は従来と同じく赤色を採用しつつ、シンプルにすることでより視認性を高め、さらにTシャツだけにこだわらないというリブランディングの方向性も示されたかたちだ。