ベルーナ 取締役専務執行役員 安野 雄一朗
“いまでもカタログ起点”が差別化のポイント
各媒体で独立採算 構想意識の高さが強み
──現在は、幅広い客層に向けて様々なカタログを提供していますが、媒体はどのように制作されているのですか。
安野 通信販売は、お客さまの人数と、そのお客さまが買っていただける金額の掛け算で決まります。そのため、より多くのお客さまに、より多くの商品を購入していただけるように、お客さまの開拓と商品の充実に力を入れています。
媒体の種類としては多く、メーン媒体としては20媒体、そのほかを加えると100以上制作しています。
媒体別の売上規模は、「ベルーナ」が年間150~200億の売上で全体の約1割。「ルフラン」は120億程度で、30代をターゲットにした「ラナン」が80億円程度となっています。
「ベルーナ」「ルフラン」といったカタログ単位でブランドを立てており、ターゲットごとに、年代、商品カテゴリーで分けて制作し、お申し込みがあったお客さまのニーズや情報に合わせて、複数のカタログをまとめてお届けしています。
たとえば、こちらで想定していた読者層と、実際にお客さまが興味をお持ちになるカタログが完全に一致するというわけではありません。お客さまの好みで商品を買われる傾向が強いため、設定している対象年齢は、あくまで目安として提供しています。
──売れ行きが高いのは、シーズンものの商品、ロングセラー商品のどちらですか?
安野 各カタログでは、おおよそ1000点程度の掲載商品のうち、7割程度が定番商品、3割がチャレンジ商品にすることを基本ポリシーとしています。
最近では、秋冬の「裏ファーシリーズ」がずば抜けた売れ行きでした。多いときは1商品で年間20万本売るシリーズになった、当社の商品の中でも代表選手と言える存在です。こういった商品は非常に稀で、基本的には1型あたり1000程度の売上本数がある商品が中心となっています。
商品点数は1媒体あたり1000商品程度で、こちらは物流センターのキャパシティの問題もありますので、このくらいの水準をキープしていきます。