良品計画、生産工程で法令・行動規範の違反あれば取引停止へ
[東京 14日 ロイター] – 良品計画は14日、サプライチェーン(供給網)における考え方として、生産工程で法令や同社の行動規範への違反が確認されれば取引を停止するとの方針を示した。同社の綿を栽培する中国新疆地区の約5000ヘクタールの農場等については、第三者機関が監査を行っており、法令や行動規範に対する重大な違反は確認されていないとした。
良品計画によると、オーガニックコットンと明記するためには、国際労働機関(ILO)が定める国際労働条約などを順守しているか、毎年、第三者機関が監査を行う仕組みになっているという。
ただ、今後も同地区で生産された綿を使い続けるか、事業への影響は出ているかなどの質問に対しては、ホームページに公表した内容が全てとし、これ以上の回答を避けた。
日本で純増100店舗・中国大陸で50店舗体制へ
同日公表した2022年8月期―24年8月期の中期経営計画(骨子)では、最終年度に日本で100店舗純増、中国大陸で50店舗を実現する体制を作る、とした。中国を含む東アジア事業は、同社の中核事業であり「成長を求めていく」(松崎暁社長)とし、Eコマースと併せて拡大を図っていく。
一方、日本では、スーパーの隣接地や郊外などでの出店を強化していく方針。松崎社長は、新型コロナウイルスにより「都心より郊外の消費が良い」と分析している。中計の詳細は、7月に公表する予定。
今上期(20年9月―21年2月)の連結営業利益は233億円、純利益は203億円になった。決算期変更に伴い、参考値での営業利益の前年同期比較は48.2%増。上期の既存店売上高は前年同期比7.9%増。3月も15%増と好調を継続している。強化している食品の需要が高まっている。また、値下げを抑制したことで、利益面ではプラスに寄与した。
2021年8月期の連結営業利益予想は492億円を据え置いた。IBESのコンセンサス予想によると、アナリスト17人の営業利益予想の平均値は420億円となっている。過去最高益を見込んでいるが、上期は想定通りに進んでおり「達成は可能」(松崎社長)。
決算期変更により、前期は6カ月の変則決算になっている。