百貨店を中心に永続性ある企業集団をめざす=天満屋 伊原木 一郎 社長

聞き手:下田 健司
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「魅力ある街」をどのように実現するか

──岡山市中心部で競争が激しさを増しています。14年12月にはJR岡山駅近くに大規模ショッピングセンター(SC)、「イオンモール岡山」が開業しました。天満屋の「岡山本店」から見れば、直線距離で西1㎞の至近にあります。

伊原木 新しいSCの登場により、お客さまの流れが変わったとか、周辺の商業施設が影響を受けていると言われています。確かに、店舗の規模や売上高は重要な指標ですが、事業を測る物差しはそれだけではないと考えています。

 どういうことかというと、われわれが最上位に位置づけているのは、当社が店舗展開するエリア全体が「魅力ある街」になることであり、エリア内の競争に勝つことに必ずしもこだわっているわけではないということです。「岡山本店」で言えば隣接する商店街と連携し、いかに魅力的な街づくりをするかが重要になります。さらに、駅前のSCから、当社本店を含む表町商店街周辺、そして観光地としても知られている日本庭園の後楽園までの回遊性などが生まれて、初めて岡山市中心部が「魅力ある街」になるのだと考えています。結果的に、当社の百貨店としての特徴が生きるでしょうし、差別化にもつながるはずです。

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