「働きがいある企業風土育てたい」=エブリイ 岡﨑浩樹 社長

聞き手:千田 直哉 (株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア編集局 局長)
構成:森本 守人 (サテライトスコープ代表)
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「鮮Do!エブリイ」が好調

エブリイが主力フォーマットとして展開する「鮮Do!エブリイ」は、徹底して鮮度を追求しているのが特徴 エブリイが主力フォーマットとして展開する「鮮Do!エブリイ」は、徹底して鮮度を追求しているのが特徴。青果部門では、「地縁マルシェ」コーナーを特設、産直野菜や地場野菜を販売している
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──現在、「鮮Do!エブリイ」というSMの独自フォーマットを主力に店舗網を広げています。

岡﨑 14年10月、広島県安芸郡にオープンした海田店が1号店で、その後、新店のほか既存店をリニューアルするタイミングで徐々に店舗数を増やしています。展開する直営33店のうち、広島県10店、岡山県4店の合計14店が、同フォーマットによるものです。いずれも多くのお客さまにご利用いただいており、好評を得ています。

──競争の激しい環境にあるなかでも強い集客力を発揮しています。あらためてフォーマットの特徴を教えてください。

岡﨑 徹底的に鮮度を追求している点です。「超鮮度」「専門店化」「独自固有化」という3つのキーワードを設定しており、それらを具現化するような品揃えや売場づくりを行っています。

 「超鮮度」では、青果部門に「地縁マルシェ」コーナーを特設、地場生産者による青果物のほか、全国の契約農家から直送した「安全・安心」な旬の商品を豊富に扱っています。鮮魚部門では、長崎魚市場などから24時間以内に届く直送鮮魚を販売、また生ネタを使用した「一心太助の男前寿司」コーナーを設けています。

 「専門店化」は、精肉部門で和牛を強化するほか、希少部位も豊富に扱う「肉匠たなか本舗」という屋号で専門店のような売場を展開。鮮魚と同様、対面コーナーを導入することでにぎわいのある売場の演出にも工夫を凝らしています。

 「独自固有化」では、産地との連携により仕入れた高鮮度の素材を加工した総菜をはじめ、競合店には並ばない商品、またコーナーを展開しています。

鮮魚部門では対面コーナーを設け、長崎や境港といった漁港からの直送鮮魚をはじめ、丸物の魚を充実させている精肉部門では、その日の朝にさばいた鶏肉「吉備高原どり」を販売 (左)鮮魚部門では対面コーナーを設け、長崎や境港といった漁港からの直送鮮魚をはじめ、丸物の魚を充実させている
(右)精肉部門では、その日の朝にさばいた鶏肉「吉備高原どり」を販売。鮮度を追求する商品は「超鮮Do!」と記した専用POPを添え、目立たせている

──他店にはない品揃え、コーナー展開が強い支持を獲得する理由なのですね。そういった店づくりを強めたのは、いつからですか。

岡﨑 14年春ぐらいからです。実は以前から鮮度が重要なテーマでしたが、店舗数が増えるにつれ当初の方針が弱まってきた面がありました。棚割りを前提に品揃えする発想が生まれてきたのが原因ですが、これを改め、鮮度第一の方針を徹底することで原点回帰を図ろうと考えました。そうして展開を始めたのが、「鮮Do!エブリイ」というフォーマットです。

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聞き手

千田 直哉 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア 編集局 局長

東京都生まれ。1992年ダイヤモンド・フリードマン社(現:ダイヤモンド・リテイルメディア)入社。『チェーンストアエイジ』誌編集記者、『ゼネラルマーチャンダイザー』誌副編集長、『ダイヤモンド ホームセンター』誌編集長を経て、2008年、『チェーンストアエイジ』誌編集長就任。2015年、『ダイヤモンド・ドラッグストア』誌編集長(兼任)就任。2016年、編集局局長就任(現任)。現在に至る。
※2015年4月、『チェーンストアエイジ』誌は『ダイヤモンド・チェーンストア』誌に誌名を変更。

構成

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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